BED j.w. FORDのアトリエにお邪魔させて頂いたのは、2022-23FWの東京ファッションウィーク(以下、JFW)の最終日のことでした。22FWのJFW期間の公式スケジュールで開催されていた、10周年の撮影にも携わって頂いたフォトグラファーの西川元基さんの個展に集まった多くの人の中に、山岸慎平さんと僕はいました。基本的に僕は、大阪にいることがほとんどなのですが、どのようなこともできる限りフィジカルで行なっていきたいと考えているので、慎平さんが居れば別注について少し話し、アポイントメントを取って、アトリエで商談させていただこうと思っていました。というのも、ブランドのお取引が決まったこともこの日からひと月も経っていないこと。そして、撮影日まで2ヶ月を切っているという状況なのです。ものもタイミングでしょうか、お会いすることができダメ元で状況を伝えてみます。どうなるかは分からないですが、有難いことにひとまずその週末に伺わせていただくこととなりました。
僕も大好きなスタバのアメリカーノをいくつか拵え、アトリエに到着すると慎平さんはいつもとは少し違う雰囲気でどっしりと構えていました。元々緊張していた僕たちですが、その雰囲気に改めて身構え、パソコンを開いたことすら忘れては、結局慎平さんの目だけを見て話を進めます。ありふれる思いの丈を拙い言葉で、全力で伝えました。『うん、いいよ。』少しの間もなかった気がします。なんと快諾してくれたのです。時間が迫っていることもわかっている中で、BED j.w. FORDとやりたいことを、慎平さんはどうにかするために、様々な提案をしてくれました。
22awシーズンで提案されているグリッターのタートルとタイツそして、ピースマークのニットは、僕の根底にあるピュアな心を三度押し出してくれました。
計らずとも、この10thの企画のテーマはピュアであり、そして何より根底にある平和を願う心というものであったこと。22awのBED j.w. FORDとひいては、山岸慎平さんとぴたりと重なった想いがのったアイテムたちを中心に話は進みます。
ふたつの良いところを上手い具合に調和させることはできないか。ひとまず案出しで終わりましたが、それから3日後くらいでしょうか。インラインではない、新たなニットの作り方を慎平さんは、工場と共に考えてくれていました。
キラッと光るラメの糸で編まれたニットは、シーズンを問わず着用していただくことができます。明るいブルーによく見ると少し赤みがかったピンクベージュで描かれる大胆なピースマークは、僕のマインドの中で最も大切にしているもののひとつです。
元々オーバーサイズではないので、個人的には、多くの人に0サイズを選んでもらい、たとえばテーラードジャケットのインナーにも仕込んで欲しいなと思っています。成人式は、これにバラのコサージュを付けて行っても素敵だと思います。夏には、ツイードのショーツ合わせなんかもお薦めしたいです。兎に角本当に良いものに仕上がりました。
さて、肝心の発売については、今週末11/19(土)12時から大阪、名古屋両店にてローンチいたします。
大阪店では、BED j.w. FORDを並べることができる数少ない機会。皆様に直接お話しできること楽しみにしております。
河村伊将
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