KAGARI YUSUKE 明松さんに聞く5つの話。

Publié par PALETTEartalive le

   
   
先々週先週に引き続き、今週は、KAGARI YUSUKEを手掛ける明松さんに5つの質問をお伺いしました。
    
明松さん
1.Q.
PALETTE art aliveと古くからお付き合いがある明松さんが感じる、お取引を始めた当時の印象と今の印象についてお伺いしたいです。
 
 A.
いまメールを見返したんですが、2012年の5月13日に二又さんから取引打診のメールが来ていました。あれから本当に10年経ったんだなぁ、と感慨深いものがあります。
東栄ビルの5階にあった最初の店舗も秘密基地みたいで大好きでしたが、やっぱり今の路面に移ってからの勢いは肌で感じています。
今の場所に移った直後に二又さんがチラッと「アングラな場所でアングラな事をするのも悪くないけど、ぼくはメジャーな場所でのアングラに挑戦したい」と仰っていて、今のパレットはまさにそれを有言実行しているなと思っています。凄い。
あ、今と昔の印象の話でしたね。お店そのものに芯があるからパレットの印象自体は昔と今でそこまで変わってないですね。凄い。
 

 

 
2.Q.
今回の10周年の企画について、どのように感じましたか?別注商品やzine、イベントなど、何についてでも、構いません。
 
 A.
zineとライブ空間がめっちゃかっこよかった!
ブランドやデザイナーではなく、お店主導であのレベルまで持っていくのは本当に凄い事です。良いものを見させてもらいました。ありがとうございます。
 
イベント会場のCASOは20年ほど前にぼくが大阪に住んでいた頃にちょくちょく展示を見に行ったり、父が展示した時に設営手伝いで通ったりとちょっとした思い出の場所なので、縁を感じて何だか嬉しかったです。良い場所ですよね、CASO。広くて人が少なくて。大屋根が無くなっていたのにはびっくりしましたが。
あと、イベント当日の台風がそれてくれてマジで良かったですね。
前日に台風が直撃する予報が出たときには、こりゃ流石にダメかな、、、かわいそうに、、、と思っていたので、無事に開催できた時は、おお、良かった、運を味方につけるとは流石!となりました。

 

 
 
3.Q.
主にカバン、小物をメインに作品を作り続けていますが、モノづくりをする上で特に大事にしている点はどのようなものでしょうか?
 
 A.
ブランドをやり始めの頃は自分らしさや自分にしかできないモノづくりを大事にしていました。
けど、2017年の個展が終わったあたりからかな。なんか急に自分らしさなんてそんな後生大事にするもんじゃなくね?もっと雑に扱って良いじゃない。雑に扱って壊れる程度のらしさだったらそんなん初めからニセモンだよって思うようになり、それ以降はらしさに関してはあまり気にしなくなりました。むしろ今は逆にカガリユウスケらしくない要素を違和感なく取り入れる事に挑戦し続けています。こっちの方が楽しいです。
しかし、今でも自分がそれをやるべき/作るべきなのか、という自問自答は常にするように気をつけています。
あとは、造形と機能のバランスには常に神経を使っています。
機能性やプライスで売っているのではない、いわゆる作家アイテムとはいえ、カバンはカバン。財布は財布。使ってもらってなんぼなので、ここのバランスを取るのがとても大事だと考えています。
とは言ってもアイテムによっては機能性を完全に無視して造形に全振りすることがありますが、そこはご愛嬌で、どうぞよしなにお願いします。
 
 

 

4.Q.
10周年ということで、10年前から現在にかけて明松さん自身、どこが変わり、どこが変わらない部分だと感じますか?

 

A.
あー、歳をとって遅刻しなくなりました(笑)
生活リズムも変わりましたね。10年前は夕方に起きて朝方に寝るという健全なドラキュラのような生活をしてましたが、今は朝は7時に起きて夜は12時か遅くとも1時までには寝ています。健全な人間になってしまいました。少し昔が懐かしいです。深夜のTwitterのタイムラインとかすごく楽しかった。夢は午前4時に花開く。
あとは少し神経質になったかな。細かいことが気になるようになったというか、現実的なあれこれな事柄の中に以前なら見えていなかった細部までが見えてしまうようになった気がします。
大人になってしまったのかな、とか思わなくもないです。
 
ぼく自身はそんな感じでわりと歳と共に変わっているんですが、作家カガリユウスケとしては面白いぐらいに何も変わっていないようです。
今も昔も、街を歩いて、街を見て、街を感じて、そこから得たものを養分としてモノを作っています。街を通して見える風景も、その美しさに揺れ動く感情も変わっていません。嬉しい事です。
 
ブランド自体が変わらなくても、社会はだいぶ変わりましたね。それによって作るものが物理的に変化していて、それがとても面白いです。
具体的にはやっぱりスマホの登場と浸透。これが大きい。
スマホ前/スマホ後では明らかに人々のカバンと財布が小さくなりました。これはつまり多くの人々のライフスタイルのサイズそのものが根本的に変わってしまったということです。
また、キャッシュレスが浸透することで財布がこの世から無くなるんじゃないかとずっと昔から戦々恐々としているのですが、現時点では財布という存在は無くなっておらず、それどころか財布に入れるべき中身の容量が減った事でかえって形に多様性が生まれて、この世の財布の総量はむしろ増えている状態です。いや、なんで増えてんだよ!ってこの世の不可思議を笑ってます。想像通りに動かないから世の中って面白いですね。
こういう風に、小さなモノづくりを通して大きな世の中のダイナミズムに深く触れれるのはとても楽しいです。
 

 

 
5.Q.
このブログを見てくれる人に対して、何かコメントを頂きたいです。

 

A.
いつもお世話になっております。
人の細胞というものは7年ほどで全て入れ替わるそうです。私たちはミクロな単位では毎日死んで/生まれてを繰り返しています。
過去も未来もとても大事ですが、今を楽しむのもそれらと同じぐらいに大切なのだと私は考えています。
だからなんだってアレではありますが、先々に後悔しないよう、無理のない範囲で日々の装いを思いっきり楽しんでくださいね。
皆様方の装いの喜びの一助になれるよう、これからも精進してまいります。
引き続きどうぞよろしくお願い致します。
  kagariyusukeのデザイナー明松さんがとった壁の写真  
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