別注について
佐子田くんにお話をもらって企画内容を細かく相談しました。
お互いがやりたいことを照らし合わせて、
自然と、手仕事の痕跡が残るアイテムの企画が固まっていきました。
佐子田くんは、
僕やSUGARHILLの手仕事をしっかりと理解して、
お客さんに伝えてくれています。
リメイクツナギについて。
ブランドの歴史の中で
最初期にあたるアーカイブをデニムパッチワークで
アップデートするという試み。
ヤマサワプレスさんより提供いただいたUSEDの501を解体して作られています。解いたデニムをプレスして整え、パターンに合わせて裁断して、
足りない部分ははぎ合わせて作られています。
インディゴのトーンのバランスや、左右の組み合わせ、また汚れ方、
全部が全部異なります。人には任せられない、
大事なパズルの組み立てでした。
ペイントデニムパンツについて。
僕らの製品は、
お客さんのワードローブに溶け込むことを想定して作られています。
全身がSUGARHILLである必要はなくて、
あなたのクローゼットの仲間に後から加わる程度と考えています。
それは僕も含めて。
僕の所有している服は、長い歴史の中でくたびれて、傷ついて、汚れています。
けど、それが逞しく見えるのです。
そんな考えの人間が作る服というのは、既に、くたびれてたり、
傷ついていたり、汚れていたりするものです。
そんな服の上をパレットと捉えて綺麗なペンキを散らせば、
逞しさの中に、あなたたちの煌めいた10年間の痕跡が残ると思いました。
ボロコートについて。
しばらく重たいコートは作っていなくて、
それでも佐子田くんの提案するスタイルには
常にこのアイデアがあったと思います。
冒頭にも触れましたが、僕らが手仕事を大事にする理由は、
1着1着の個体差を最大化させるためでもあると思っています。
量産される製品にはある程度の指示をまとめて、
次の工程にバトンを渡さなければなりません。
その途端、均一化された加工内容に落ち着きを見せてしまいます。
でもそれだと少し心が落ち着かないのです。
最後に。
特別なお祝いに、特別な機会を設けてくれてありがとうございました。
あなたたちの次の10年はどんなことが起きるのでしょう。
クローゼットの中の服は少しずつ、汚れていくでしょう。それでも逞しく、力強さを失わないと強く信じています。
林 陸也
PALETTE art alive
【OSAKA】大阪府大阪市西区南堀江1-19-1
TEL/FAX : 06-6586-9560
【NAGOYA】愛知県名古屋市中区栄5-18-5
TEL/FAX : 052-684-7239
MAIL : info@palette-art-alive.com
