It's a liminal.

Posted by PALETTEartalive on

   
 
 
 
 
こんばんは。
    
 
 
 
 
りんごです。
 
 
 
 
 
6/27〜7/3の期間中で行われているKAGARI YUSUKEの展示会。
 
今回のテーマは
"Hear the liminal sing"
 
 
夜の川沿いを歩いている。
ここには誰もいない。
ぼく以外には。
 
嘘みたいに真っ暗な空間の中にぽつんと橋がかかっている。
無数のリベットで接合された構造が暗闇に幾何学を描いている。
橋の色は青い。
幾度も再塗装しているのだろう。色そのものが質量を増している。
 
ぼくは橋を塗っている。
橋の中腹には大きな電灯があって、白くて眩しい光で橋を照らしている。
まるでそこだけ暗闇を切り裂いたみたいに鋭角な光。
そんな光で照らされた橋の質感に目が釘付けになる。
 
構造が、質感が、光が、暗闇が、美しいと思う。
その美しさは橋の機能から完全に独立している。
形が持つ機能から独立して存在する、実在しない美しさ。
 
いまここでぼくは確かな手応えを持って橋の美しさに心を打たれているけど、
橋を渡り切ってしまえば、この場、この時間から離れてしまえばそれは消えてしまうだろう。
 
橋は言うまでもなく川を渡るためだけに存在している。
確かに、しっかりとした実在として。
 
でもぼくはその機能そのものには対して心が打たれない。
川を渡るだけなら船渡しを使ったほうが何倍も面白いし、風景として好きだ。
けれどもぼくは暗闇に浮かぶ大きな物体の形の有り様から目と意識が離せない。
 
形。
形から機能を引いたらそこには詩が残るのかもしれない。
形は人目を避けて一人でさえずるのかもしれない。
退屈な詩だ。
 
ほとんどの人々はその退屈さに耐えられないんじゃないかってぐらいに冗長で微かな耳鳴り。
ぼくはそんな退屈な詩が好きだ。
 
美しいものは往々にして退屈なものだったりする。
橋を渡りながらそんなことを思う。
 
  
(上記KAGARI YUSUKE 冊子・カタログより)
 
テーマ"Hear the liminal sing"は、村上春樹の処女作"風の歌を聴け"の英語版タイトル"Hear the wind sing"からオマージュ。
"wind"を"liminal"に変えています。
 
Liminalとは境界・限界を意味する単語ではありますが、
ここ数年でインターネットやゲームカルチャー勢から生まれた流行り言葉。
 
私も最近になりliminal space(不気味な空間)というホラーゲームより知った言葉で、親近感を覚えました。
 
  
見覚えがないのに、確かにきた事がある場所。
"懐かしさ"と"未知"の間に位置する空間。
見慣れたものの内側に見出す不気味さ。
夢のように醒めた現実感。
 
矛盾する概念が一致する空間、相反するものたちが同居する空間を
Liminal Spaceと呼びます。
 
今回は上記にあったように誰しもが生きている上で一度は見たことのある橋を題材に、暗闇が橋を照らすことで不気味さを与えいつもと違う感覚に強いられます。
 
  
liminalという言葉が流行る以前よりliminalなものや風景に心惹かれていた明松さん。
そんな明松さんの思いが今回のコレクションに込められています。
   
仮想空間ではない、実在しつつも不気味さを感じさせる空間や物体。
 私もLiminalにより興味が湧いてきました。
  
 
 
↓YouTube↓
 
 
 
  
気になる方はこの実況動画を見てみてください。
前置きがかなり長くなりましたが、今回のコレクションよりりんごのお勧めシリーズ。
 
 
KAGARI コースター(WHITE)&(BLACK)
  
KAGARI コースター(WHITE)&(BLACK)
  
KAGARI コースター(WHITE)&(BLACK)
 
KAGARI コースター(WHITE)&(BLACK)
 
 
カガリといえば財布・カバン、というイメージの方が多いと思われますが、私は毎シーズンのコレクションでいつも欲しいな、気になるな、というアイテムが小物類。
 
今回一番欲しいなと思ったものがコースター。
 
白と黒の2色展開。
こちらも一点一点ハンドペイントなので、塗り方は届いてからのお楽しみ!
 
白が税込6,600円、黒が税込7,260円、2つセットでの価格です。
値段がお手頃なのもお勧めポイントです。
   
    
KAGARI ミニスキンボストンを使用したスタイリング画像
 
KAGARI ミニスキンボストンを使用したスタイリング画像
 
 
そしてもう1アイテム。
スキンミニボストンです。
 
こちらは以前ミニではない大きいサイズがありました。
    
 
KAGARI ミニスキンボストン
  
KAGARI ミニスキンボストン
 
KAGARI ミニスキンボストン
 
 
こちらは通常の牛革で作られたものではなく、馬革を使用したアイテム。
 
私が実際使っている財布は牛革の上からパテが塗られたものですが、馬革の方はスキンシリーズと呼ばれ、革本来の質感を大事にし、革の柔らかさが程よく肌触りもいい特徴があります。
 
革に熱加工を与えることで、ぎゅっとシワの寄ったデザインになります。
熱を与えた部分のみ縮まるので、こちらも一点ずつ風合いが変わるアイテムとなっております。
 
ちなみに、多少のデザインなら要望が通るので、自分好みに加工していただくのもありではないでしょうか?
  
 
  
POP UPは明日まで。
ラインナップは全てオンラインショップにも掲載しており、店頭でもご覧いただけますので、駆け込み来店お待ちしております!
 
 
↓ONLINE SHOP↓
 
 
 
KAGARI YUSUKE
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
明日もお待ちしてます。
 
 
 
 
 
りんご
 
  
  
         
  
PALETTE art alive 
 
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