晩夏にごっついコーデュロイのパンツが届きました。
ジジ臭くて渋い緑と瑞々しくて艶のある紺。
品行方正で清廉潔白などこかベルベットに似てフォーマルな立ち位置にいるコーデュロイも大月さんが作ると、上品とは対極の不良じみたものも表現されているように感じる。
物怖じせず肝っ玉が据わっているような、道の真ん中にどんと居座っているような、太く芯のあるコーデュロイパンツです。
ただ力強いだけじゃなくて柔軟さも持ち合わせていて、ウエストの内側にベルトループがもう一つ付いている。内側というのが個人的にすごく良くて遊びたい人は2つベルトを通したらいいし、そういうのは大丈夫だという人は普通に穿いたらいい。どうしたらいいかは着用者に委ねられていて着る人自身がデザインする。大月さんが前シーズンから大切にしてきた日本特有の隙間や余白の活用がここに表れている。
“あるけど、ない。あると思えば、ある”的なね。
活躍するのは正直もう少し後。だけど、クローゼットに置いておくだけで、来る寒さに負けないようにどしっと待ち構えていられるパンツ、なんじゃないかと思う。
出番が回ってきた時にはきっとあなたを力強く抱きしめ、優しく包み込んでくれるだ。
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竹之内桂
PALETTE art alive
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