ファッションの時期的にはもう秋冬のムード。
そんな秋や冬がやって来ると必ず耳にする
“ヒートテック”という言葉。
僕は今年の初めを境にヒートテックを着るのをやめ
タンクトップを着るようになった。
それはとある撮影でフォトグラファーの方に
言われた一言がきっかけだった。
その日僕はヒートテックを着ていた。
撮影が始める前の服を着替えるタイミングで彼は言った。
“ヒートテック着てるんや”
僕はその言葉の意味を一瞬にして理解した。
タンクトップの方が圧倒的にファッションだ
お洒落な服を身に纏っているのにヒートテックはないよな
って。
想像してみてほしい。
目の前の人が仮にちょーかっこいい服を着ていたとして
その服の下がヒートテックだったら。
僕は幻滅しちゃうかもしれない。
確かに寒い冬を凌ぐには必要なものなのかもしれない。
でも、僕なら服屋の店員として“服”で寒さに対抗したい。
ファッションが好きなら誰よりもファッションらしくありたい。
さて、もうお気づきの方もいるかと思いますが
タンクトップのご紹介です。
silver lining in the cloud
と題された22ssシーズン。
「希望の兆し」に例えた英語圏の諺をテーマに未来への希望を抱きにくい現代を打破したいという想いが込められている。
このファーストルックのタンクトップ一枚の
スタイリングはデザイナーの高校時代の再現だそう。
「誰しも幼少期には『自分はスターだ』という気持ちを持っていたと思う。しかし大人になるにつれて角が削られてしまい、気がついたら丸くなってしまう。ただそれを再び削り出して、小さくてもいいので星形にする行為が大事ではないか」
デザイナーのこの言葉に全てが詰まっている気がする。
自分が一番お洒落だと星のように尖っていたあの頃。
その輝きを取り戻すためのこのスタイリング、ファーストルック
だと僕は思う。
尖りすぎはよくないが、社会に迎合し
泥団子のように丸くなって道端で踏み潰されるぐらいなら
相手を少しでも驚かせるような部分くらいは残しておきたい。
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それでは明日もお待ちしております。
竹之内桂
PALETTE art alive
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